Sala santi logo
[ 1]生涯スポーツとしてのトライアスロン(1) [13]ピンチをチャンスに
[ 2]生涯スポーツとしてのトライアスロン(2) [14]スイムもナンバで
[ 3]ナンバ歩き [15]トライアスリートの菜食主義
[ 4]ナンバについて [16]菜食のすすめ
[ 5]ナンバ歩きの実践 [17]トライアスロンが教えてくれたこと
[ 6]競技志向の落とし穴 [18]生きる力を養うトライアスロン
[ 7]みなさん、国体に参加しましょう [19]100歳でも現役のコツ
[ 8]今年の宮古島、そして淡路大会 [20]生活に役立てるトライアスロン
[ 9]自転車通勤の極意 [21]高齢者のトライアスロン
[10]トライアスロンを人生の黄金期に活かす [22]トライアスリートは求道家なのか
[11]田山さんワールドカップ優勝とYao Logic [23]科学的に解明される魂とは
[12]転機を迎えて
健康道場サラシャンティのHPへ>>


[18]生きる力を養うトライアスロン


この度の東日本大震災の津波による災害は多くのビデオ映像が世界中の人の心に焼き付きました。映画の中の創作だと思っていたことが、実際に現実のものになってしまい、自然の力に対する無力感を感じています。

しかし三重苦の不幸をもたらしている東京電力福島第一原子力発電所の放射能汚染による被害は人災です。本来なら被災地各地で全国からのボランティアによる多くの支援や明るい復興へ向けての活動が生まれ広がっていなければなりません。この愚かな終わりのない悪夢のような放射能の恐怖が復興活動の足かせとなっています。

電力会社は莫大な資金力で周辺住民を買収し、新聞広告・テレビのコマーシャルで無責任な原子力の安全神話を流布してきましたが、原発の危険性を訴える多くの市民の声はマスコミに報道されることなく無視されてきました。原子力発電を開発する企業の中でも、その危険性に気づき警告を発する勇気ある行動を起した人々は抹殺されてきました。今、こうした学者や研究者たちの意見がやっと週刊誌やインターネットなどに登場するようになりました。

しかし米シンクタンクは東北の復興には再生可能エネルギーが割安と報告書をまとめ、環境省も風力、地熱エネルギーの潜在力が原子力・火力を上回ると発表しました。地域分散型の地熱、風力、ソーラー、海洋、小水力など再生可能エネルギーによる電力供給システム、余った電力で水を電気分解して水素を作る取り組みなどが浮上してきました。この機会に東北・関東一体が自然環境を生かすグリーンエコ地域として日本人が誇りに思うような素晴らしい復活を成し遂げて欲しいと祈るばかりです。

阪神大震災の時、全国から多くのボランティアが来神し、その暖かい支援に触れどれだけ励まされたことでしょう。私と隣の両親の家が全壊し、支援物資のお世話になりましたし、義捐金もいただき本当に助かりました。数回しか参加できなかったですが、兵庫県トライアスロン協会では引越しボランティアを組織して108件の引越しのお手伝いをしました。この時の協会員の団結力と活躍には頭が下がりました。

家屋を取り壊すまでの1年間は雨漏りを防ぐためのブルーシートを張りなおすために屋根の上に登ったり、六甲山の川の水を汲んできたり楽しい思い出がいっぱいあります。家屋の取り壊しで家を引っ越し、その間に自宅の再建に取り組みましたが、その間多くの方に相談に乗っていただき支援を得られことはどれだけ心強かったでしょう。震災までお付き合いがなかった隣近所の人々とも声を掛け合い、助け合ったりして、私自身の心の壁が次々と取り払われました。その時「あるがままの心」を大切にする宮古島のことを知り、翌年トライアスロン大会に参加したいと思い、参加許可を得られたのも震災被災のお陰だったと思います。

友人の安否を確認するため神戸から西宮までをMTBで走り回り隈なく被災状況を見てまわり涙が止まらないことがありました。阪神、阪急、JRの路線が止まり、瓦礫の道や渋滞する道路を、毎日の通勤や山へ水を汲みに行くにもMTBが大変役立ち、トライアスロンをしていることをどれだけ誇りに思ったことでしょう。記録や順位に囚われなくなり、ただ完走できればいいと思うようになりました。

日常生活でマイカーに頼らず自転車やランニングを移動手段とした生活をしていれば十分だと思うようになれたのも震災のお陰でした。これは節電や省エネの心を養うためにもトライアスロンを普及したいとの気持ちで「生涯スポーツとしてのトライアスロン」を書いてきたテーマです。そんなトライアスロン精神を普及できる大会が開催されるような街づくりで、東北各地の被災地が復興すれば嬉しいですね。これまで東北の大会に参加した事がない私ですが、その時は僕も復活したいと思います。

<<前へ  ページのトップへ  次へ>>

Copyright Masahiro Shimizu. All rights reserved.