阪神・淡路大震災とはなんだったのか? あなたの世界が一気に広がる非日常空間

独断・偏見
歳時記御免 蝉しぐれ


9/Aug/2001-5/Dec/2004

2004年12月6日に急逝した前代表
高森一徳の日記です。




高森 一徳
2004年12
H.16.12.05(日) 赤ゲット
 朝鮮戦争の頃、父が羽田発沖縄行きのNorthwest航空機のタラップの前で写した写真が残っています。父は占領下の沖縄で、米軍のスクラップを落札した日本の鉄鋼会社と商社のコンソーシアムの請け負い業者として、出張のため生まれて始めて飛行機に乗ったのです。
 搭乗まもなく枕が手渡されました。つきそった商社の若手社員が、自分も狸寝入りしながら、「高森さん寝なさい」と指示します。やがて、食事が配られ始めても、「ドルがないから、寝て、寝て」と言います。結局二人とも最後まで機内で寝たふりをしていたそうです。
 後に総合商社の副社長になりましたが、この人も生まれて始めての飛行機だったのです。
H.16.12.04(土) 偽造紙幣
 中学生が千円札を偽造した事件がニュースになっています。パソコンとスキャナーを使い紙も市販のものを使っただけで、人の目では見逃すくらいの精度のものができたそうです。印刷会社による、何十億円もの高速券の偽造も問題になっています。印刷機器の進歩と偽造発見技術のいたちごっこが続いています。
 世界的に見ると、米ドルの偽造のほうが大問題です。北朝鮮は外国紙幣、特に米ドルの偽造を国家ぐるみでやっています。その総額は莫大な額のはずです。
 マスメディアがほとんどこのニュースを報道しないのは、実態の把握と裏づけが難しいためでしょう。また、観光や消費など社会に対する影響が大きすぎるので、取材が完結しないうちに報道することに躊躇するのでしょう。職業倫理として当然ですが、拉致被害の報道が遅れたのもこのせいです。
 このように、マスメディアにも限界があります。
 社会にはそれを補うメディアが必要です。市民の情報収集力や発信力が高まっているのですから、一層の役割分担があってもよいでしょう。
H.16.12.03(金) テーマ
 記録集の取材で、「10年間この活動を続けた動機」をよく聞かれます。犯罪の動機と同じで、必要条件はいくつかありますが、十分条件が自分でも良く分かりません。あえて言えば、当時被災地の誰もが感じた、「自分にできること探し」のテンションの高さでしょう。

 私には2冊の著書、10冊の編著、2つのホームページ上での発言集があります。結果として、これらの共通のテーマは好奇心と「呪術からの解放」です。
 「呪術からの解放」は孔子の「君子怪力乱神を語らず」というテーマと共通しています。言い換えれば「現世利益を天(あるいは神や仏)に祈らない」ということで、われわれ凡人には至難の業です。

 『空の墓』(清水弘文堂)『』(日本出版企画)、「阪神大震災を記録しつづける会」で出版した10巻の体験手記集(第1巻:朝日ソノラマ、第2〜6、10巻:神戸新聞総合出版センター、7〜9巻:日本出版企画)、「未斎易ホームページ 易断」「日本出版企画ホームページ 『今週のキメぜりふ』『文章技術』」。
H.16.12.02(木) 知る権利
 昨日の書き込みに対し、「橋本氏には国民の知る権利に対して答える義務がある」とのご指摘が複数寄せられました。

 確かに橋本氏は衆議院議員という公職にありますから、疑惑に答える義務があります。しかし、義務をどう果たすかは、ご当人の倫理観に委ねられています。公職者といえども自分が罪になるような不利なことまで暴露する必要はありません。疑惑が本当かどうか、さらには罪に当たるかどうかを究明するのは、司法の仕事です。

 そもそも、文化大革命のころの中国のように、政治家が涙ながらに自己批判して許しを請うような社会は健全ではありません。不気味でしょう?
 国民には、マスコミがどこまで事実を暴くか、そしてその影響を受けて、司法や国会がどう動くかをしっかり見守る権利があり、その結果を投票行動で裁く義務が未来の国民に対してあります。
H.16.12.01(水) 発 言
 秋篠宮と橋本龍太郎氏の発言がニュースになっています。いずれも不評なのは、前者はしたり顔のし過ぎ、後者は練りすぎだからです。相違点は、秋篠宮は良心というかご自分の価値観を披瀝されたのに対し、橋本氏は保身のために良心を押し殺したことでしょう。

 「皇太子は記者会見で(雅子妃の人格毀損問題を)発言する前に、天皇と相談すべきではなかったか」、「宮内庁の公式発表前なので、紀宮の結婚問題の発言は控える」と言う秋篠宮は、事なかれ主義です。このご兄弟、次男のほうが官僚的、保守的、前例踏襲主義なのは面白い現象です。もっとも、言うこととやることは違うのかもしれませんが……。

 橋本氏の発言には、「国民の知る権利をバカにしている」との反発が一般的です。しかし橋本氏は刑事訴追を受ける可能性があるのですから、自分に不利な証言をする必要はありません。弁護団と十分に打ち合わせた上で、政治家としての修辞法を駆使したのでしょう。「記憶にない」という弁明は、ロッキード事件のときの小佐野賢治被告の弁護団が考えたと記憶していますが、未だにそれを超えるフレーズがないという意味で、その創造性に脱帽です。

 第10巻の出版記念会を予定している1月10日(月)の午前中に、NHKラジオの公開生番組「鎌田實 いのちの対話」が国際会館であります。観覧希望者は、はがきでお申し込みください。フロアからの(被災者)発言者も探しています。
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